「SCS評価制度の★3に向けて準備したいけれど、自社がどこまで対応できているのか分からない」

Microsoft 365の設定を確認していても、社内規程や取引先との取り決めまで含めると、何ができていて、何が不足しているのかを一人で判断するのは簡単ではありません。

SCS評価制度★3の準備では、すぐに新しい製品を導入するのではなく、まず自社の対応状況を整理することが重要です。そこで今回は、28問に答えることで、★3に向けた準備状況を簡易的に確認できるセルフチェックシートをご用意しました。

本チェックシートは、IPAが公表している★3の要求事項・評価基準をもとに、当社独自の分類で確認項目を整理したものです。

IPAの公式なチェックシートや自己評価様式ではありませんが、自社の準備状況を把握し、次に確認・改善すべき項目を整理するために活用できます。

この記事のポイント:

  • 28問のチェックで、★3に向けた自社の準備状況を約5分で確認できる
  • 結果を7分野と3つの対策タイプに分け、対応の偏りを把握できる
  • 「いいえ」「わからない」をもとに、次に確認すべき対策を整理できる

SCS評価制度★3の準備は現状把握から始める

SCS評価制度は、サプライチェーンを構成する企業のセキュリティ対策状況を、共通の基準で評価・可視化する制度です。
SCS評価制度の目的や★3・★4の概要から確認したい方は、関連記事をご覧ください。

★3では、専門家の確認を経た自己評価が想定されています。特定のセキュリティ製品を導入するだけで取得できる制度ではありません。

まず必要なのは、次の状態を整理することです。

  • 対応できている
  • 一部対応できている
  • 対応できていない
  • 担当者や実施状況がわからない

特にチェックシートで「わからない」と回答する項目は、単なる未回答ではありません。設定状況や担当部署を社内で把握できていない可能性があるため、優先して確認したい項目です。

28問のセルフチェックシートで分かること

今回のセルフチェックシートでは、28の質問に「はい」「一部できている」「いいえ」「わからない」の4択で回答します。所要時間の目安は約5分です。回答後は、7分野と対策タイプ別の準備状況を確認できます。

チェックシートはこちらのページから無料でダウンロードできます。

確認する7分野は次のとおりです。

  1. ガバナンスの整備
  2. 取引先の管理
  3. リスクの把握
  4. 攻撃への備え
  5. 攻撃の検知
  6. セキュリティ事故への対応
  7. セキュリティ事故からの復旧

例えば、「多要素認証を設定している」に「はい」と回答できても、退職者アカウントの削除手順や、事故発生時の連絡先が不明な場合があります。チェックシートを使うことで、技術面だけでは見えにくい運用・体制面の不足にも気付きやすくなります。

★3で確認される26の要求事項と81の評価基準について詳しく知りたい方は、関連記事もご覧ください。

結果は3つの対策タイプに分けて確認する

セルフチェックの結果は、次の3つの対策タイプで確認できます。

対策タイプ主な確認内容
設定で対応しやすいMicrosoft 365などのシステム設定が中心
設定+社内ルール設定に加えて、運用手順や社内ルールが必要
社内ルール・体制規程、契約、役割分担などの整備が中心

例えば、Microsoft 365の多要素認証や端末管理は技術面の対策に役立ちます。一方、責任者の決定、取引先との機密情報の取扱い、教育や点検の記録は、Microsoft 365の設定だけでは完結しません。

このように分類すると、「ライセンスや設定を見直す項目」と「社内でルールを整える項目」を切り分けて検討できます。

★3の評価基準に対して、Microsoft 365がどこまで技術的に関与できるかは、関連記事で詳しく紹介しています。

チェック結果は合否ではなく優先順位の整理に使う

このセルフチェックシートは、★3を取得できるかどうかを判定するものではありません。IPAの公式な自己評価様式や申請書類でもなく、結果によって取得が保証されるものでもありません。

目的は、自社の状況を大まかに把握し、次に確認する項目を見つけることです。

例えば、結果に「いいえ」が多ければ、未対応項目を洗い出します。「わからない」が多ければ、関係部署や保守会社へ確認するところから始めます。「一部できている」は、手順の文書化や点検記録が不足していないかを確認しましょう。

すべてを一度に改善するのではなく、次の順番で整理すると進めやすくなります。

  1. 「わからない」の事実確認をする
  2. 「いいえ」の中から影響の大きい項目を選ぶ
  3. 「一部できている」を対応済みに近づける
  4. 担当者・期限・記録の残し方を決める

SCS評価制度★3の準備状況を約5分で確認しませんか?

「どこまで準備できているか知りたい」「対応の優先順位を整理したい」という方に向けて、SCS評価制度★3 準備状況セルフチェックシートをご用意しました。

28問に回答すると、分野別・対策タイプ別に自社の準備状況を確認できます。まずは無料でダウンロードし、社内の関係部署と現状を共有するための資料としてご活用ください。

チェック後に、Microsoft 365の設定や改善の優先順位を自社だけで判断することが難しい場合は、現在のライセンスや運用状況を踏まえた整理もご相談いただけます。

▼【SCS評価制度★3 準備状況セルフチェックシート】をダウンロードする

SCS評価制度★3 準備状況セルフチェックシートを無料でダウンロード

よくある質問(FAQ)

Q
総合準備度が低いと★3を目指せないのでしょうか?
A

点数は、現在の準備状況を整理するための目安です。低い結果でも、未対応分野を確認し、優先順位を付けて改善を進めるために活用できます。

Q
「わからない」は「いいえ」と同じ扱いですか?
A

準備度の計算では「いいえ」と同じ0点ですが、「わからない」の数は別に表示されます。意味も異なり、「わからない」は別部署や保守会社が対応している可能性もあるため、まず事実確認を行いましょう。

Q
このシートだけで★3の自己評価を提出できますか?
A

提出には使用できません。本シートは、公開情報をもとに当社が作成した簡易チェックであり、正式な対応状況はIPAが公表する要求事項・評価基準や今後の案内で確認する必要があります。

まとめ

  • 28問のセルフチェックで、★3に向けた自社の準備状況を約5分で確認できる
  • 結果を7分野と3つの対策タイプに分けると、設定で直す項目と社内ルールで整える項目を切り分けられる
  • 「わからない」項目の事実確認から始め、担当者と期限を決めて改善を進める

セルフチェックで自社の現在地を把握し、設定・社内ルール・体制のどこから着手するかを整理しましょう。
課題が見えたら、担当者と期限を決め、対応を一つずつ進めることが大切です。

貴社のお悩みをお聞かせください

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参考資料

本記事の作成にあたり、以下の経済産業省、IPAの公式情報を参考にしています。