以前に弊社内でOutlookの利用状況を調査したところ、クラシック版Outlookと新しいOutlookの利用者は半々という結果でした。

Microsoft 365の導入支援や運用サポートを行っていると、お客様から次のようなご相談をいただくことがあります。

  • 「新しいOutlookは使いにくいですか?」
  • 「クラシック版Outlookはいつまで使えるの?」
  • 「今から使うならどちらを選ぶべき?」

クラシック版Outlookと新しいOutlookに優劣はありませんが、それぞれ特徴はあります。

今回は、クラシック版Outlookと新しいOutlookの違いを整理しながら、中小企業のIT担当者が知っておきたい判断ポイントを解説します。

この記事のポイント:

  • 新しいOutlookの使いにくさは、クラシック版Outlookとの違いによる影響が大きい
  • Outlookのサポートでは、クラシック版Outlook特有のトラブルに遭遇することもある
  • メールや予定表のデータはクラウド上にあるため、アプリは後から選び直すこともできる

「新しいOutlookは使いにくい」と言われる理由

以前のコラムでも取り上げましたが、「新しいOutlook」と検索してみると、「使いにくい」「戻す」といった検索候補が表示されることがあります。

▼「新しいOutlook」と入力したときの候補

クラシック版Outlookと新しいOutlookは、「Outlookアプリ」という点では同じですが、見た目も機能も大きく異なります。

クラシック版Outlookを使い慣れている方は、その違いによって、「使いにくい」と感じてしまうのかもしれません。

新しいOutlookとクラシック版Outlookの違い

主な違いを整理してみましょう。

項目クラシック版Outlook新しいOutlook
設計思想ローカル中心クラウド中心
UI従来型ブラウザ版ベース
データ管理PCと連携クラウド中心
VBAマクロ使用可能サポートされていない
COMアドイン使用可能サポートされていない

このようにクラシック版Outlookと新しいOutlookでは違う点がたくさんあります。

どちらを選んでもデータは同じ

2つのOutlookアプリを比較すると、「どちらを選ぶべきか」と悩んでしまうかもしれません。

しかし、メールや予定表のデータそのものは基本的にはExchange Online上に保存されているため、「最初に選択したOutlookアプリを使い続けなければならない」ということではありません。

まずは実際に触ってみて、自社や自分に合う方を選ぶという考え方も有効です。

サポート現場で感じる違い

弊社のMicrosoft 365運用保守サポートにおいては、クラシック版Outlookに起因すると考えられるお問い合わせをいただくことがあります。

  • Outlookプロファイルの破損
  • OSTファイルの不整合
  • キャッシュ起因の動作不良

など、クラシック版Outlookがローカルアプリであるという特徴(設計思想)に起因するケースが少なくありません。
一方で、新しいOutlookはクラウド中心の設計のため、端末環境に起因するトラブルの影響を受けにくい傾向があります。

IT担当者視点では、「どちらが使いやすいか」よりも「どちらが運用しやすいか」という観点も重要になるでしょう。

今から使い始めるならどちらがおすすめ?

結論から言うと、業務内容によって異なります。

私個人としては、これから初めてOutlookを利用する方であれば、新しいOutlookから試してみるのも良い選択肢だと思います。

その理由は、以下の3点です。

  • Microsoftが主力クライアントとして位置付けており、将来的に追加される新機能も新しいOutlookから対応するケースが増えると考えられるため。
  • クラウド前提の設計であり、端末ごとの設定やローカルデータに起因するトラブルが比較的発生しにくいため。
  • CopilotをはじめとするMicrosoft 365の最新機能との連携が進んでおり、将来的な活用の幅が広がるため。

仮に使ってみて操作感が合わなかったとしても、データそのものが失われるわけではありません。Microsoft 365ではデータはクラウド側に保存されているため、必要に応じてクラシック版Outlookを使うこともできます。

クラシック版Outlookはいつまで使える?

「新しいOutlook」という名前から、いずれは新しいOutlookだけになる/クラシック版Outlookは使えなくなってしまう、という印象を受ける方もいらっしゃるのではないでしょうか。

現時点でクラシック版Outlookが急に利用できなくなるわけではありません。
Microsoftは、クラシック版Outlookについて少なくとも2029年まではサポート継続を予定していると案内しています。

そのため、現時点では新しいOutlookへの切り替えを急ぐ必要はありません。

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よくある質問(FAQ)

Q
結局、新しいOutlookは使いにくいのでしょうか?
A

必ずしもそうとは言えません。ただし、クラシック版Outlookを使い慣れている方は、見た目や機能の違いから、新しいOutlookに使いにくさを感じやすいかもしれません。

Q
初めて使うなら新しいOutlookとクラシック版Outlookのどちらが良いのでしょうか?
A

業務要件によります。アドインやマクロを利用しないのであれば、新しいOutlookから試してみるのも一つの選択肢です。

Q
クラシック版Outlookはもうすぐ使えなくなるのでしょうか?
A

現時点では、Microsoftは少なくとも2029年まではクラシック版Outlookをサポート継続予定と案内しています。(将来的には新しいOutlookへの移行が進むと考えられます)

まとめ

  • 「使いにくい」と感じるのは、機能差だけでなく慣れの影響もある
  • 新しいOutlookは運用負荷を抑えやすい傾向がある
  • クラシック版Outlookは少なくとも2029年までサポートされる
  • どちらのOutlookアプリを利用しても、メールや予定表のデータには影響がない

新しいOutlookとクラシック版Outlookの使い分けに正解はありません。

しかし、Microsoft 365の運用やサポートを行う立場から見ると、クラウド前提で設計された新しいOutlookには運用面でのメリットもあります。まずは自社の利用状況を整理し、最適な選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。

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